2023/02/25

住宅の省エネ化は必須!2023年度の補助金や減税はお得なの?

「住宅の2025年問題」をご存知ですか?

-2025年の改正建築物省エネ法の施行により
新築住宅は「省エネ住宅」が義務となります-

2050年のカーボンニュートラルのタイムリミットに向けて、2025年度以降は住宅を含む全ての新築の建物が断熱材の厚さや窓の構造などの基準を満たすことが求められ、さらに2030年には義務化の基準がZEH基準レベルへ引上げられる予定。建築物分野での省エネ対策が加速しています。(改正建築物省エネ法参照)


省エネ住宅とは?

「省エネ住宅」になる2つのポイント
①住宅の熱を外に逃がさないこと‥外皮基準
②高効率な設備で省エネを行う事‥一次エネルギー消費量基準
省エネ性は「外皮性能」と「一次エネルギー消費量」のふたつの指標で評価されます。

簡単に言うと‥
省エネ性能の高い住宅とは「暖冷房のエネルギー消費を抑えることのできる住宅」です。
具体的には‥
省エネ住宅の代表的な性能は「断熱・日射遮蔽・気密」それぞれを高める事
快適・安全に暮らす 省エネのススメ(国土交通省)


省エネ住宅のメリットは?

【メリット1】光熱費が抑えられる

2021年の9月以降電気料金負担額は増大。現在も今後落ち着く見通しが立っていません。
省エネ住宅は、高断熱・高気密で室内の快適な温度を逃がさない。
冷暖房効率も上がるため、冷暖房にかかる光熱費を大きく削減します!

【メリット2】温度差がなく快適に健康に暮らせる

省エネ住宅の特徴である高い断熱性と気密性は、室内の温度差を少なくします。
温度差のない省エネ住宅は快適なだけでなく、冬の寒さで風邪をひいたり、暑い室内で熱中症になったりすることを防ぐほか、部屋ごとの急激な温度変化でヒートショックを起こすリスクも減らすことができます。温度差による結露の発生を防ぐことで、アレルギーやアトピーの症状を引き起こす原因ともなる、カビやダニの発生も抑えられ、家族の健康を守ることにもつながります

【メリット3】内部結露防止は「丈夫で長持ちする家」

気密を施した省エネ住宅なら、結露(水分)の発生も抑えることができます。
木造住宅にとって空気内の湿気や壁体に生じる内部結露は、腐朽菌やシロアリの発生を促し、木材の耐久性低下に結びつきます。カビやダニの室内環境に悪影響を及ぼすばかりでなく、建物の構造体の危険性も高めます。


2023年度の減税や補助金制度、住宅ローン控除やフラット35Sの金利優遇の行方は?

<代表的な補助金制度>

住宅取得に使える3つの支援策(国土交通省)
●こどもエコすまい支援事業(ZEHレベル限定)
●先進的窓リノベ事業
●給湯省エネ事業
住宅省エネ2023キャンペーン(公式)

●ZEH化支援事業(経済産業省)は前年に引き続き2023年も実施される予定
こどもエコすまい支援の対象にならない方(子育て世帯でなくても利用可)
※令和5年度予算が可決された後に正式決定・公表される見通し
建住宅ネット ゼロ エネルギー ハウス(ZEH)化等支援事業

↓参考(環境省)
令和5年度予算(案)及び 令和4年度補正予算 脱炭素化事業一覧

補助金は年間の予算が決められていますので、予算を超えれば年の途中でも申請が打ち切られる可能性があります
<減税制度・その他>

【住宅ローン減税(控除)】‥2025(令和7)年12月31日までの入居(国土交通省)
住宅ローンを利用、新築または増改築工事、控除率は住宅ローン残高の0.7%(一定の条件あり)最長13年間
居住年が2024年以降になる場合、ローン上限額、控除額が縮小されることが確定。ローン上限額が最大1,000万円、控除額が最大133万円も減少しますので、住宅ローン減税を最大限活用したいという方は2023年末までの入居がお得。

【住宅取得資金贈与】非課税特例は2023年末で一旦終了
親や祖父母から住宅購入の資金援助を受けた場合に贈与税が軽減される「住宅取得資金贈与の特例」の期限は2023年末まで。今のところ2024年以降の延長は未定。延長されたとしても限度額が縮小される可能性が高い。この特例を適用するためには、令和4年1月から令和5年12月末までに贈与を受けた方が条件。資金援助を予定している方は、早めに検討を進めたほうがお得です。
「 住 宅 取 得 等 資 金 の 贈 与 を 受 け た 場 合 の 贈 与 税 の 非 課 税 」

【フラット35 の金利優遇】
全期間固定金利の住宅ローン「フラット35」では、ZEHレベルの省エネ性能の高い住宅に限り金利の優遇(引き下げ)。

【所得税】
住宅ローンを利用して住宅を取得・改修した場合‥低炭素住宅・長期優良住宅で最大455万円の所得税が控除。
住宅ローンを使用せず自己資金により住宅を取得・改修した場合‥低炭素住宅・長期優良住宅ともに最大65万円の減税。

【登録免許税】
低炭素住宅・長期優良住宅の場合‥所有権保存登記の税率が0.4%から0.1%に減税。

【固定資産税】
長期優良住宅の場合‥5年間税額が1/2に減税。

【不動産取得税】軽減措置は2024年3月31日まで!
新築住宅の場合‥固定資産評価額から1200万円が控除。長期優良住宅では1300万円が控除
不動産取得税=固定資産税評価額×税率(3%)※2024年4月からは税率が本来の4%

木材の高騰から始まった原材料の高騰や円安の影響で、幅広い分野で値上げが続いています。
金利上昇懸念も加わり、今は各住宅設備メーカーによる部材の値上げが顕著です。
今後、世界の状況が落ち着いたら価格が戻るかというと、残念ながら下がる見込みは薄いかもしれません。
これから家づくりを検討している方にとっては厳しい状況と言えますが、逆に今後も値が下がる可能性が低いなら、今が建て時とも言えます。
4月に入れば、令和5年度の補助金制度の全容が見えてきます。補助金をうまく活用できるよう、今のうちに「理想とする家づくり」を少しでも進めて、できる限り負担なく建てられる方法を探すチャンスの時期かもしれません。

●省エネ住宅のデメリット

省エネ住宅のデメリットは、ずばり「コストUP」です。
高気密・高断熱にするためには、通常の住宅建築よりも初期コストが割高になってしまいます。
ただし、光熱費が削減でき家が長持ちするなら、長い目で見れば決して損とは言えません。
補助金など申請も難しく、長期的な視点で予算組みすることが重要です。

●省エネ住宅の種類

①ZEH住宅‥高断熱・高気密の外皮と高省エネ性能を持つ設備を導入し、家庭で使用するエネルギー量を抑えながら、太陽光発電などの創エネ設備を利用することで、年間の一次エネルギー消費量を概ねゼロにする住宅。

②LCCM「ライフ・サイクル・カーボン・マイナス」‥住宅を建てる際の建築過程から、そこでの生活過程を経て、最終的にその住宅を解体・処分するまでに排出されるCO₂を削減する住宅をいいます。

③長期優良住宅‥ストック型。長期に渡り住み続けられるために、定期的なメンテナンス制度がある家づくり。

④低炭素住宅‥地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出を減らすための仕組みや設備を導入した住宅

これから新築住宅を検討している方にとって必須となる省エネ対策。2025年までは省エネ基準に適合していなくても建築可能ですが、この先の人生を長く快適に住み続けられるよう、地球環境や家計、健康にも優しい省エネ住宅の計画を考えてみませんか?まずは、お気軽にご相談ください。

 

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