家づくりにおいて“子どもの空間”をどうするか?
出したら片付ける
すすんで手伝う
ひとりでできる
自ら「やってみたい」を刺激するためのアイディアをご紹介します
「あいの家」が考える、子どもの“あそびと学び”に役立つ家づくりのアイディアをまとめてみました。
幼児がするお手伝いやお片付けだけでなく、小・中・高へ向けて大人になる(自立する)ために「お家の仕事(名もなき家事)」を知るキッカケになればと考えています。
1.「やってみたい」と思わせる‥思ったときに行動しやすい工夫と大人がしていることを見える化する
2.分かりやすい‥保管や捨てる場所を明確に決めたり、どう仕分けするか方法を決める
3.ほめやすい‥頑張りが見えやすい・声掛けしやすい→「ありがとう」の声掛けでやる気アップ!
ファミリー図書館‥思い出の写真やみんなの好きな本。絵本・マンガ・小説・ビジネス書などジャンルが違うものを一か所にまとめると、お互い興味のあるものが発見できます
身支度クローク‥かばんやハンカチ・テッシュ、コートなど家族のお出かけ一式をまとめておけば、朝のバタバタも忘れ物も減るかも
スタディスペース‥ダイニングテーブルでの勉強は食事のたびに片付けが必要。スタディスペースの壁に提出物や行事プリント類もまとめて貼っておけば、みんなでスケジュールが共有できます。ハサミや色鉛筆などの文房具もまとめれば使う時もお片付けも簡単。(学びのきっかけを作るには、家族が集まるリビングやダイニングが最適!子供部屋を充実させるより、クイズ番組を見ながら図鑑や地球儀などで、家族と競い合いながら早く答えを見つける(探す)方が解答を聞き流すよりずっと頭に残ります)
みんなの仕分け棚‥洗面脱衣室に収納棚を計画。家族それぞれの下着やホームウエアを自分専用のカゴにセット。「自分でできる」事を増やします
多目的和室‥お客様が泊まるスペースというより、家族がゴロゴロくつろぐための空間。洗濯物を畳んだり、寝転んで本を読んだり‥体調が悪いときは、みんなの目に届くところがお互いに安心です
その他にも‥
キッチン近くの収納スペース‥キッチン近くに掃除機などのお掃除用具がまとまっていると出しやすくて便利。学校や幼稚園で使う遠足セットや裁縫道具など小物も一極集中。キッチンはできる限り収納スペースを増やすべきです。
物干しスペース‥2階のホールは空気が循環しやすく、急な来客でも視線を気にせずに洗濯物が干せる便利な空間。子供と一緒にカウンターで畳み方やアイロンがけの練習をしたり、ここに置いておけば「自分の部屋にしまってね」の声掛けもできて便利
フリースペース‥リビング・ダイニングから見渡せるフリースペースは、多少散らかって遊んでいても気にならず、お互いの距離を確かめながら安心して過ごせる休憩スペース
「あいの家」ではキッチンスペースをできる限り広くとっています。どれくらいの広さかと言えば、大人2人がすれ違ってもぶつからない程度の幅(1~1.2m程度)。キッチンは作業しながらおしゃべりをするコミュニケーションの場。料理の仕方も配膳の準備も一緒にすれば早く進むし、「見たことがある」と「見たことがない」とではお手伝いのハードルの高さが違います。なかなか入らないキッチンより気軽に入れる方が、お家の仕事が分かりやすいです。ぜひキッチンは広めに計画して下さい。
自治体によって違いもありますが、福島市のごみの分別だけでもこれだけの仕分けがあります。
「あいの家」ではキッチン脇のパントリーを必ず計画し、下段をこの仕分けスペースにあてています。全てのゴミと資源物を一か所にまとめる事は、出す側も捨てる側も分かりやすくなります。「どこに置けばいいか分からない」とは言わせません!
毎日作ってくれるおいしいゴハン!「何をしているの?」「どんな味がするの?」子どもはキッチン周りに興味津々です。危ないから遊んでいてねと言いたいところですが、お皿を出す。テーブルをふく等のお手伝いで「ほめ褒めチャンス」が広がったり、パントリーに捨てたはずの空箱からステキな作品が生まれるかもしれません。
我が家では箱ティッシュの最後の一枚を取った人が、箱ティッシュの片付け(箱をつぶして紙ごみへ捨てる)と新しいものをセットするルールになっています。それはトイレットペーパーでもシャンプーでも一緒。ここでも大事なのはストックの場所を集中させること。日用品・掃除用具や乾電池、工具など明確な場所分けは、整理した状態をキープしやすく、モノを管理しやすくなります。
朝の身支度セットは玄関手前がいいと考えています。コート、バック・帽子、ハンカチ、テッシュ、お子さんが小さいときは幼稚園バックなどを収納。明日使う学用品なども前日にここへセット。
※参考写真 身支度クローク2016W様邸
プリントやお箸セットなど毎日出し入れが頻繁なものは、ランドセルごとみんなが集まる所に集約
※参考写真 個別ロッカー2016S様邸
リビングの一角に畳スペースがあると便利です。さらに下部の引き出しや押し入れを一緒に計画すると、赤ちゃん時にはお昼寝セットやおむつ。幼児期はカラフルな玩具や絵本を収納。「寝る・遊ぶ」の行動に伴った収納スペースの確保と、簡単に出し入れできることで「遊ぶ・お片付け」がしやすくなります。
子どものいる家では、どうしてもモノが増えてしまいがちです。リビングで遊びも身支度も完結する収納は家をキレイに保つだけでなく、自分のことを自分でできるようになる習慣づけによって(簡単なことではないですが(ノД`)・゜・。)、子育ての負担やストレスが少しでもラクになると嬉しいです。
そして最後にほめやすい事‥「役に立つこと」の素晴らしさを知ることは、家の中が一番です。
「ありがとう」がたくさん言える家が子供のやる気を育て、学びにつながっていくと考えています。
動線や間取り、収納などちょっとした工夫で「あそびと学び」をセットにすることができます。最終的には「お家の仕事(名もなき家事)」をひとつでも共有してほしい!!という私の願いです(笑)。
子育て真っ只中の建築士が、一緒に家づくりをお手伝いします。間取りの事、家事動線の事、「家でくつろぐ」という事、子どもの教育の観点でも家づくりを一緒に悩み・ご相談ください
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